エアコンクリーニング業者必見。PART2 -メーカー修理担当が教えるトラブル対策術 室外機クリーニング-

室外機は丈夫だろうと思っていたのに・・・

エアコンクリーニング5.jpg

最近の室外機は昔より汚れが付きにくい材質だったり構造だったりしますが、設置の場所によっては激しい汚れがつきます。

  • 交通量の多い場所の道路に近い室外機。
  • ペット(犬など)の小屋の近くに設置してある室外機。
  • 草等が近くにあり虫が多い場所に設置してある室外機
  • 購入してから長く室外機を手入れしてないもの。

など他にも原因がありますが室外機が汚いそして室外機の熱交換器が汚れや埃で真っ黒になっているでしょう。
室外機の熱交換器の汚れも冷暖房の効果を低下させる原因ですので丁寧に汚れを取り除くと思います。
しかし、室外機って丈夫に出来ているはずと思い込んでませんか?
基盤回りだけしっかり防水しておけば大丈夫だと。
事例的には少ないと思いますが室外機のクリーニングで起こりうるであろうと思う事について述べたいと思う。
 
洗う時に注意することは?
室外機でも主に洗うところは熱交換器の所だと思います。
洗浄液を使って高圧洗浄機やブラシで汚れを落とすでしょう。
熱交換器の羽を曲げたりしないように慎重に水圧を調整したりブラシでも丁寧にやっていると思います。
では何に注意するかというと、腐食です。
材質などを考えても滅多にはありませんが、汚れだけを落としたつもりが腐食している所の汚れと一緒に腐食部分を少し削り取っている事があります。
これが目に見える穴なら音とともにガスが出ますが、ピンホール程度の穴ならほとんど気づきません。
徐々にガスが抜けていきやがて冷暖房が効かなくなくなります。
まぁ滅多には無いと思いますが以下の箇所は少し注意して洗浄して下さい。

  • 海の近くに設置してある室外機。(塩害対策をしてないのも多いので)
  • 動物の毛や糞尿が付着してあるような室外機。
  • 虫の死骸が多く付着している。
  • 雨ざらしになっていて直射日光がよく当たる。

ほぼ原因は酸化です。
「怪しいと思う箇所は注意して洗浄して下さい。」
対策をしようにも汚れが覆っていてわからないのでどうしようもありません。
注意して洗浄して下さい。
 
経年劣化での破損
外に置く事を前提として製造してあるわけですが、設置している場所によっては劣化が激しい事があります。
注意してほしいのがファンの部分です。
付けたままもしくは外しての洗浄でしょうが、洗浄中にちょっと力が入ると折れる可能性があります。
年数が経つと材質が固くなったりしますので折れやすくなります。
自分もファンモーターを修理の時にちょっとした弾みに羽を折った事があります。
こちらも注意して洗浄して下さい。
 
室外機を動かす時は慎重に。
室外機のカバーを外したり洗浄したりする時に動かすことがあると思います。
ココで注意しないといけないのが配管との接合部。
ガスを回収して配管を外して洗浄するには問題ないのですが(後では問題がある時もある)配管を付けたまま移動させる時は注意してほしい。
エアコンの修理でわりと多いのがガス漏れである。
ガス漏れの原因は色々あるがエアコンの新規取り付け時の接合部の加工不良がよくある。
加工不良でガス漏れをおこしている場合は大体1~2年でガスが無くなっていることが多い。
しかし、加工不良でもギリギリの範囲で密着している場合はガス漏れは起こさないがちょっとした力が加わる事によりガス漏れを起こすケースがあるのです。
外さないと見えない部分ですので前もっての対処はできませんが、他人の作った接合部を信用せず室外機を動かす時は慎重にお願いします。
また、室外機から配管を外したのなら再接続前にはごみの付着・加工断面をしっかり確認しましょう。
場合によっては再加工をしなくてはいけないので道具は用意しておきましょう。
 
まとめ
室外機はコンプレッサーを動かすため基盤には高圧回路があり水に濡れるのを防ぐために養生はしっかりやっていると思います。
でも注意する場所はそこだけでは無い事をちゃんと覚えておいてください。